梅雨が明けて、今年も本格的な夏ゴルフのシーズンが始まりました。
「暑いから夏ゴルフは苦手」という方、少し待ってください。私の実感では、1年でいちばんスコアが出るのは夏です。日は長く、体はよく回る。冬のように厚着で縮こまることもありません。
それなのに多くの人が夏にスコアを崩すのは、暑さそのものではなく、暑さへの「備え」が足りないからです。
この記事では、独学でシングルまで到達した私が実践している夏ゴルフの暑さ対策を、①持ち物と前日準備、②早朝スルーの活用、③ラウンド中の立ち回り、④熱中症の危険サイン、⑤夏の練習の使い分け、⑥体力づくり、の順にまとめてお伝えします。
夏は「スコアが出る季節」。それでも崩れる本当の理由
冬にスコアは出ない。勝負の季節は夏
まず前提から。ゴルフのスコアは、季節によってかなり変わります。冬と夏では、スコアは5打違うと言われています。
冬は体が回らず、飛距離は落ち、グリーンは凍って止まらない。正直、スコアが出る条件がそろっていません。一方の夏は、体がよく動き、ボールも飛ぶ。ベストスコア更新を狙うなら、夏こそ勝負の季節です。
だからこそ「暑いから仕方ない」と崩れてしまうのは、一番もったいない負け方なのです。
崩れるのは体より先に「判断力」
夏に崩れる原因は、暑さで体が動かなくなることだと思われがちです。しかし実際に先に削られるのは、体力よりも集中力と判断力です。
暑さで消耗してくると、人は無意識に「考えること」を省略し始めます。番手選びが雑になる。狙いどころを決めずに打つ。ルーティンが崩れる。一つひとつは小さな手抜きですが、これが積み重なった終盤に、大叩きは起こります。
私も独学時代、真夏のラウンドで前半41・後半53という苦い経験があります。後半のスイングが特別悪かったわけではありません。暑さで頭が回らなくなり、「いつもなら絶対にしない選択」を連発した結果でした。

つまり夏の暑さ対策とは、18番まで「いつもの判断力」を残すためのスコアマネジメントです。次の章から、具体的にやることを見ていきましょう。
前日から始める準備と、私の持ち物リスト
夏ゴルフは前日の夜から始まっている
意外と見落とされがちですが、夏の暑さ対策は前日から始まっています。ポイントは2つです。
1つ目は睡眠。寝不足は熱中症の大きなリスク要因です。前日はいつもより早く寝るくらいでちょうどいいです。
2つ目はお酒。前夜の飲みすぎは、脱水状態のままスタートを迎えることになります。夏のラウンド前夜だけは控えめに。
私が真夏のラウンドに必ず持っていくもの
私のキャディバッグとラウンドバッグの中身から、夏の必需品を挙げます。柱は「日焼け止め」「飲み物」「冷やす手段」「着替え」の4つです。
| アイテム | ポイント |
|---|---|
| 日焼け止め | 日焼けは想像以上に体力を奪う。スタート前に塗り、ハーフターンで必ず塗り直す |
| 飲み物(水+スポーツドリンク) | とにかく水分補給が最重要。水だけでは汗で失う塩分を補えない。スポーツドリンクを含めて、量は「多すぎるかな」と思うくらいしっかり。カートの保冷ボックスや保冷バッグで冷たさをキープ |
| 氷のう・冷却タオル | 首筋を冷やすと体感がまるで違う。ティーグラウンドの待ち時間に活用 |
| 帽子(白系・通気性重視) | 黒い帽子は熱がこもる。汗をかいたら休憩時に外して乾かす |
| 着替え一式(インナー・ポロシャツ・グローブ) | 休憩での着替えは後半のリセットスイッチ。グローブの替えも忘れずに |
| タオル多め | 汗を拭く用と、濡らして冷やす用を分ける |
ちなみに日傘は、わざわざ買って持っていく必要はありません。多くのゴルフ場でカートに傘が設置されています。待ち時間はカートの傘を借りて日陰を作る——これで十分です。
大事なのは高価なグッズを揃えることではなく、「日焼けを防ぐ・補給する・冷やす・着替える」が出来れば十分です。
最強の暑さ対策は「早朝スルー」
暑くなる前に、回り切ってしまう
持ち物より何より効くのが、そもそも一番暑い時間帯にコースにいないことです。予約の段階でできる最大の暑さ対策が、早朝スルーの活用です。
早朝スルーなら、6時台にスタートして昼前にはホールアウト。気温が本格的に上がる前に18ホールを回り切れます。昼下がりの炎天下でプレーする通常スタートとは、体への負担がまるで違います。
プレー後にシャワーを浴びて、昼食を食べて帰る頃、コースはちょうど一番暑い時間帯。「あの中でプレーしなくていい」というだけで、夏ゴルフの景色は変わります。
スルーは集中力が途切れない
早朝スルーのメリットは、涼しさだけではありません。もう一つの大きな利点が、集中力が途切れないことです。
通常のラウンドでは、ハーフターンで40分〜1時間の昼食休憩が入ります。ここで一度緊張が解けると、後半の立ち上がりでリズムを取り戻すのに数ホールかかる——という経験、ありませんか?スルーならプレーのリズムが最後まで続くので、前半の良い流れをそのまま後半に持ち込めます。
「暑さを避けられて、集中も切れない」。夏のスコアメイクにとって、早朝スルーはまさに一石二鳥の選択肢です。
ラウンド中の立ち回り:18番まで判断力を残す
水分補給は「喉が渇く前に」が絶対ルール
喉が渇いたと感じた時点で、すでに脱水は始まっています。私のルールはシンプルで、「各ホールのティーグラウンドで一口」。飲みたいかどうかで判断せず、機械的に飲みます。
水とスポーツドリンクの2本立てで、塩分もあわせて補給する。水だけをがぶ飲みするより、スポーツドリンクや塩分タブレットを組み合わせる方が効果的です。
最初は、「平常心」で入ろう
夏の酷暑のラウンドは、18ホールの消耗戦です。前半から飛ばして行ってもバテるし、かといって、抑えて行くような調整はアマチュアにはできません。結局は、いつかその代償は返ってきます。
私が夏に意識しているのは、平常心でラウンドすること。暑いから体力を温存しようとか、小細工は出来ません。必要最低限で、カートに乗れるところは素直に乗る、待ち時間はカートの傘や木陰で直射日光を避ける、などの対策で十分です。あとは、プレーに集中することです。
昼休憩があるラウンドは「体温リセット」に使う
早朝スルーが取れず、昼食休憩ありのラウンドになった日は、休憩を「体温リセット」の時間と割り切ります。
まず着替え。汗を吸ったウエアを替えるだけで、後半スタートの体感がまったく変わります。食事は冷たい麺類など軽めにして食べすぎない。アルコールも控えましょう。出発前に氷のうや冷たいおしぼりで首筋を冷やしておく。集中が一度切れる分、体をしっかり作り直してから後半に入りましょう。
終盤こそ「いつも通り」を守る
疲れが出て、注意力も散漫になる終盤は、特にいつも通りに平常心でプレーすることが必要です。
ルーティンを省略しない。そして迷ったら安全な選択肢を取る。番手で迷ったら大きい方、狙いで迷ったらグリーンセンター。暑さで頭が回らない時ほど、冷静に淡々とプレーする。これだけで、大叩きの多くは防げます。
最後は、体力勝負。夏の暑さの中での18ホールを乗り切る体力も必要です。日頃からの体力づくりも行いましょう。
熱中症のサインと「やめる勇気」
ここまではスコアの話でしたが、この章だけは安全の話です。夏ゴルフでは、スコアより大事なものがあります。
次のようなサインが出たら、熱中症の入り口だと考えてください。
- 足がつる、筋肉がピクピクする
- めまい、立ちくらみ
- 頭痛、吐き気
- 暑いのに、逆に汗が止まる
サインを感じたら、プレーを続けながら様子を見るのはやめましょう。日陰やクラブハウスに移動して体を冷やし、水分と塩分を補給する。呼びかけへの反応がおかしいなど重い症状が出た場合は、ためらわずゴルフ場のスタッフを呼び、救急要請してください。
自分だけでなく、同伴者の様子にも気を配りましょう。「せっかく来たのだから」という気持ちは痛いほど分かりますが、ゴルフはまたいつでもできます。やめる勇気も、夏ゴルフのスキルのうちです。
夏の練習:ベースは室内、ただし屋外にも定期的に
練習のベースは涼しい室内へ
夏の間、日々の練習のベースは空調の効いたインドアに移すのが合理的です。
真夏の打ちっぱなしは、夕方でも打席の気温が下がりきらず、集中力が続きません。「暑いから早く終わらせよう」と雑に打つ練習は、上達どころか悪い癖の温床になります。練習で大事なのは球数ではなく1球の質。涼しい室内なら、弾道測定器のデータを見ながら、汗だくにならずに質の高い反復ができます。
質を重視した練習の組み立て方は、こちらの記事で詳しく解説しています。

ただし屋外練習もゼロにしない。体を暑さに慣らす
ここで大事なのが、室内だけに閉じこもらないことです。理由はシンプルで、ラウンド本番は屋外だから。
涼しい環境だけで練習していると、体が暑さに慣れていない状態で真夏のコースに出ることになります。これはスコアの面でも安全の面でもリスクです。週1回など頻度を決めて、屋外の練習場にも定期的に足を運び、暑さの中でスイングする感覚を維持しておきましょう。
もちろん無理は禁物です。屋外練習は朝や夕方の比較的涼しい時間帯に、短時間・テーマは1つだけ。水分を持って、「暑さに体を慣らすこと」自体を目的の一つと割り切るのがコツです。
室内練習の環境を持つなら
インドア練習環境を手頃に確保するなら、24時間通い放題型のスマートゴルフのような選択肢があります。
▶ SMART GOLFが気になる方は、SMART GOLF公式サイトで詳細をご確認ください。
「この夏で一気にスコアを変えたい」という方は、専属トレーナーが短期集中で見てくれるライザップゴルフが向いています。完全個室・空調完備なので、真夏でも練習の質が落ちません。
インドアレッスンの選び方や各社の違いは、こちらの記事で比較しています。

最後は体力。夏を制する者がベストを出す
ここまで持ち物や立ち回りの話をしてきましたが、正直に言うと、最後にものを言うのは体力です。
繰り返しになりますが、スコアが出るのは夏です。冬は体が回らず、スコアは出ません。つまり、ベスト更新のチャンスが集中する夏に18ホール戦い抜ける体があるかどうかが、その年のゴルフを決めます。どれだけグッズを揃えても、土台の体力がなければ終盤の集中力は守れません。
そしてこれは夏だけの話ではありません。年間を通して継続的にスコアを出すためにも、体力は効いてきます。ラウンド後半に崩れない、連戦でも質が落ちない、練習を継続できる——すべての土台が体力です。
特別なトレーニングは要りません。日常のウォーキングや筋トレなど、続けられる運動で十分です。1ラウンドは歩けば1万歩以上。「18ホール歩き切っても頭が働く体」を目安に、日常から少しずつ積み上げていきましょう。ゴルフのための習慣づくりは、こちらの記事でも書いています。

まとめ:夏を「守りの季節」にしない
最後に、この記事の内容をまとめます。
- スコアが出るのは夏。冬は出ない。夏は「我慢の季節」ではなく「勝負の季節」
- 夏に崩れる本当の原因は、暑さによる終盤の集中力・判断力の低下
- 持ち物の柱は「日焼け止め・飲み物・冷やす手段・着替え」。日傘はカート設置のものを使えばいい
- 最強の暑さ対策は早朝スルー。暑くなる前に回り切れて、集中力も途切れない
- 水分+塩分は喉が渇く前に。平常心を心がけて、最後は体力勝負
- 熱中症のサインが出たら、やめる勇気。スコアより体が最優先
- 練習は室内ベースで質を上げつつ、屋外にも定期的に出て暑さに体を慣らす
- そして最後は体力。夏を制し、継続してスコアを出すための土台づくりを
暑さをただ我慢する夏ゴルフから、暑さを織り込んで戦う夏ゴルフへ。この夏が、あなたのベスト更新の季節になることを願っています。
100切りを目指す方は、スコアの考え方をまとめたこちらの記事もあわせてどうぞ。

